AYANO FUKUOJI Part.2

人気ジュエリーブランド『AHKAH』の取締役・PRディレクターとして、忙しい日々を送る福王寺彩野さんをお招きしての対談。


Part1では、3年前に行われたなんとも華やかな東京ディズニーランドでの結婚式のお話を伺いました。

Part2では、引き続き、その際着用したドレスや、小脇さんのウェディングドレスブランド

『heureux de Misato Kowaki』についてのお話を伺っていきます。


東京ディズニーランドという非日常空間で行った夢のような結婚式。

ファッション業界で活躍される福王寺さんは、ドレスにもこだわりがたくさん! 

すべてオーダーメイドで作られたそうですね。


小 東京ディズニーランドでの結婚式で着たドレスは、まさにシンデレラそのもの!ディズニーの世界観にピッタリでしたが、あれはオーダーですか?


福 そうです。ディズニーランドで挙げるカップルのためしか着ることができない特別デザインのものなんです。何ヶ月も前に採寸して、自分たちのサイズぴったりに作っていただいたんですよ。


小 旦那さまも、本物の王子様みたいな衣装ですごく素敵でしたね。


福 ありがとうございます♡


ホテルで行われた披露宴では彩野さんらしいピンクのドレスでしたね。

ディズニーのお姫様らしさを生かして、とてもガーリーな雰囲気にまとめられていました。


福 そうですね。ピンクは一番好きな色なので、色合いにもこだわりました。

派手すぎず、大人っぽすぎず・・・、遠くから見ると白に見えるくらいの薄いアイスピンクの生地を探してもらったり… 当時AHKAHがTAKAMIBRIDALさんとコラボをしていたご縁もあって、完全オリジナルで作っていただきました。


小 青みのあるピンクで、透明感があるから子供っぽくなくて、上品ですよね。デザインへのこだわりはあったんですか? 


福 ビスチェは胸元がキレイに見えるハートカットに。そんなにゴテゴテした装飾はつけず、アクセントとしてバックに大きいリボンをつけました。本当は正面から見てもリボンのフォルムがわかるぐらい、「大きなリボン」にしたかったのですが、周囲からのいろいろな意見もあり(笑)、適度なサイズに収まりました。


小 旦那さんのタキシードも同じピンクで統一されていて、彩野さんのこだわりがたくさん詰まったスタイルだな、と思いました。


小脇さんは、ご自身のブランドでドレスをデザインするにあたり、小脇さんらしさやオリジナリティを出す工夫はしていますか?



小 実は私、ドレスに関しては「オリジナリティ」というものにはあまりこだわってないんです。

目的は「360°どこから見てもかわいいデザイン」「日本人女性の体型に合っていて、スタイルがよく見えること」なので。

例えば今、heureux de Misato Kowakiは4thコレクションを展開中なんですが、どのドレスも最初からずっと一貫してハイウエストです。


福 へえー、それはどうして?


小 日本人女性の身長はだいたい160cm前後ですよね。スタイルをよく見せるためには、やっぱりハイウエストが似合うんですよ。


今回の取材に持って来ていただいたカラードレスは、ふんわりとした優しいピンクですよね。

カタログにあるスモーキーなグリーンもそうですが、カラードレスにしては派手すぎずおしゃれだな、と思いました。トライしやすい色みというか。


福 私も思いました! カラードレスというと、真っ赤や真っ青なんていう色も多いですもんね。

非日常感を楽しむにはそういうのもいいとも思うんですが、着る人を選ぶ場合もあるし、意外と難しい。その点美里ちゃんのカラードレスは、着る人を選ばない「誰にでも似合う」カラーだなと思いました。


小 ありがとうございます。そもそも私のドレス作りの原点がそうだったんです。自分の結婚式をするとき、たくさんのドレスショップを巡ったのですが、なかなかピンとくるものに出会えなくて。

だったらプレ花嫁さんのために自分でデザインしてみよう、と。

だから話は戻りますが、私はデザイナーとして奇抜なものを作ろうという気がないんですよね…。

リアルに着ていただく、花嫁さんのお悩みや要望をすくい上げて、体型のコンプレックスをカバーできたり、それを着た人が結婚式当日に私のドレスを着ることで自信をもってくれたらいいな…という思いで作っているんです。



そんな小脇さんの作るドレスは、特にカラードレスが人気なのだそう。例えば、「お色直しはしない」つもりだったプレ花嫁さんが、heureux de Misato Kowakiのカラードレスを見て、お色直しをすることにした、というエピソードも。

ファッション業界の第一線で長年活躍されている小脇さんだからこそ、磨かれた審美眼がプレ花嫁さんから支持されている理由かもしれませんね。


福王寺さんのこだわりのドレスにため息をつき、小脇さんのドレス作りに対する信念を伺って、あらためてプロフェッショナルなお二人の一面を見ることができました。


次回のPart3では、福王寺さんのメインフィールドである、ジュエリーについて伺います。ご自身の結婚式で身につけた世界で一つだけのジュエリーのほか、heureux de Misato KowakiのドレスとAHKAHのジュエリーのオススメの組み合わせ方など、興味深いお話がまだまだ続きますので、

お楽しみに!


【STAFF LIST】

Photo:Masahiro Noguchi(BIEI)

Text:Tomoko Minagawa